こんにちは。駆け出しデザイナーのケントです。
みなさん!いきなりですが、Frutiger Aero(フルティガーエアロ)ってご存知ですか?
ご存知の方はアンテナ相当張ってます。僕もつい最近TikTokでたまたま知りました。
実はこれY2Kに続き、2001年頃から登場し2004年〜2012年頃に広く使われた下の画像のようなデザインの呼び方なんです。
この何とも言えない雰囲気のデザイン、見覚えある方もいるのではないでしょうか。
Frutiger Aeroを知って以来、ここ数年の90年代~00年代のリバイバルY2Kブームの後はこの「Frutiger Aero」ブームが来るのではと個人的に睨んでいます。
今回はこの「Frutiger Aero」の Y2Kと比較しての特徴や、その流行の背景には何があったのか簡単にですが自分なりに調査したのでご紹介したいと思います。
Frutiger Aeroの起源
まずイマイチ覚えづらいFrutiger Aero(フルティガーエアロ)という名前ですが、この名前は当時は使われておらず、2017年に美学研究者のSofi Lee(ソフィー・リー)さんによって名付けられました。
”Frutiger”は00年代に多用されたフォント”Frutiger”から来ており、”Aero”は2006年にリリースされたWindows Bistaのインターフェース”Windows Aero”が由来とされています。
この時点で僕はWindowsがこんなにデザインに影響を与えている存在ということを初めて知りました。その後も2012年にフラットデザインを採用したWindows8をリリースし、その後の大フラットデザイン時代のきっかけを作っています。
Frutiger Aeroの特徴とY2Kとの違い
Frutiger Aeroのデザインについて簡潔に表すと、立体的でクリーンそして色鮮やかで、最新技術と自然の調和を意識した明るいデザインと言えると思います。
フルティガーエアロが登場する直前の90年代後半から2000年代前半に流行したY2Kがメタリックやサイバーパンクなど怪しげな近未来的雰囲気を纏ったデザインとすると、
Frutiger Aeroはそれとは対照的に、21世紀に入って新たな可能性が広がり、最新技術によって更に発展していく明るい未来を感じさせるデザインと言えると思います。
ただそのFrutiger Aeroの持つ異様な明るさが今見ると不気味だったりもします。
同じ近未来を彷彿とさせるデザインですが、それぞれ描く未来が全く違うように見える点が面白いですね。
流行の背景
次にFrutiger Aeroが登場し全盛期を迎えた2004~2012年頃の時代背景について自分なりに考えました。
インターネットの一般層への普及
2000年代、インターネットは急速に拡大しました。2005年にはインターネット普及率は70.8%に達し、インターネットが一般の人々にとっても身近なものになりました。
このような背景から人々の生活がまたひとつ新しいものに変わり始めた時期だったのではないでしょうか。
「インターネットの普及によって未来はより良く変わっていくだろう」、「新時代に突入する(した)だろう」という願いや思いが強かった時代だったのです。
スマートな未来への期待感、高揚感から、Y2Kに比べて明るいテイストが人々に受け入れられていったのではと考えます。
地球温暖化問題の深刻化
00年代中頃は「地球温暖化問題」「リサイクル」などが取り立たされた時代でした。「もったいない」という言葉が注目されたのもこの頃でした。
2005年には「自然の叡智 Nature’s Wisdom」をテーマにモリゾー・キッコロ大活躍の愛・地球博が開催されました。このことからも世界的に環境問題について考えていた時代と分かります。
このような時代の流れから、最新テクノロジーと自然との共生への意識の高まりが、Frutiger Aeroに海や草原、地球が頻繁に登場する理由なのかなと思います。
まとめ
皆さんFrutiger Aeroについて少しはイメージがついたでしょうか!何となーく懐かしく感じるデザインやUIが1つはあったのではないでしょうか!
Frutiger Aeroについて簡潔にいうと
00年代中盤から10年代中盤にかけて流行した、自然とテクノロジーが調和する明るい未来を想像させるデザイン
と僕は言えると思います。
今回は独特の雰囲気を持つデザイン”Frutiger Aero”について記事にしてみました。
今後も気になるデザインについて記事にしていきたいと思うので、atSTRIXお見逃しなく!
最後まで読んでいただきありがとうございました!