みなさんこんにちは。STRIX広報担当のサクライです。
東京は3度目の緊急事態宣言が出てしまいましたね。。。いつになったらみんな笑顔でワイワイできるようになるのでしょうかね。
さて、私サクライのお仕事の中で動画を編集することがあるのですが、編集したり編集した動画を書き出す際に動画のサイズを指定する必要があり、「解像度」とか「アスペクト比」とかを気にしなくてはいけないことが多いのですが、今回はそんな動画サイズを設定する時に知っておくべき「ピクセル」や「fps」、「解像度」、「アスペクト比」について解説していきたいと思います。
動画における「解像度」
動画における「解像度」とは、基本的に画像の解像度と同じ様に横と縦のピクセル(画素)数によって決まります。
例えば1920×1080(1080P)のフルHDと呼ばれる解像度は、横に1,920ピクセル、縦に1,080ピクセルが並んでいることになり、画像の解像度で言うと「約200万画素」ということになります。
このピクセル(画素)数が多くなるほど解像度が高く、高画質な映像ということになります。
ピクセル(画素)/px数 とは
先ほどから登場しているピクセル(画素)/pxとは、動画を構成する映像の最小単位です。
動画を限界まで引き伸ばして拡大してみると、無数の小さな点によって映像が構成されていることが分かります。その点こそがピクセルであり、横縦にいくつピクセルが並んでいるかによって動画の解像度が決まります。ピクセルの数が多いほど細部に至るまで映像を出力でき、より高画質を実現できるというわけです。
上記のように同じ画像でも解像度(ピクセルの総数)が違うと画像の鮮明さが明らかに変わりますね。
ただし、視聴するデバイス(端末)やサービスが表示できるピクセル(画素)数を超える解像度で動画を制作しても、デバイスやサービスの解像度以上に高画質になることはありませんので、
解像度はユーザーの視聴環境を考慮して決める必要があります。
一般的な解像度と動画サイズ
名称 | サイズ(ピクセル) | アスペクト比 | 説明 |
4K | 4096×2160 | 256:135 (1.90:1) | 米映画団体の定めた「映画における4K」の規格。 Netflix・YouTubeの一部などが対応。 |
4K(UHD)(2160p) | 3840×2160 | 16:9 | 最新の映像サイズ。4Kテレビなどで再生する。 |
2K | 2560×1440 | 16:9 | デジタルシネマの規格サイズ。 |
フルHD(1080p) | 1920×1080 | 16:9 | ハイビジョン放送やBluray映画で使われているHDTV の規格。 NHK BSプレミアム、Blu-rayなど |
HDV(1080i) | 1440×1080 | 16:9 | HDVテープで録画できるサイズ。 デジタルテレビ放送(地上・BS)ではこのサイズで放送することが多い。 |
HD(720p) | 1280×720 | 16:9 | HDの最小規格で、標準HDとも呼ばれる。 多くの動画配信サービスに対応している規格。 |
SD(480p) | 720×480 | 3:2 | 地上アナログ放送、DVDなど |
動画の「アスペクト比」とは
アスペクト比とは、動画を出力する画面の横縦の比率を表しています。
現在の主流は地上波デジタル放送でも採用されている16:9の「ワイド」と呼ばれるアスペクト比です。それ以前は4:3(スタンダード)のアスペクト比が主流であり、これはブラウン管テレビの画面比率が4:3であったためです。
ただし、アスペクト比は必ずしも横長とは限りません。最近ではスマートフォンから動画を視聴するユーザーが増えていることから、バーティカル(縦型)という9:16やスクエア型と呼ばれる1:1(主にInstagramなど)のアスペクト比によって、スマートフォン画面に合わせた動画にすることもあります。
動画制作の現場では様々なアスペクト比が使用されています。
それは動画配信プラットフォームによって推奨するアスペクト比が異なり、なおかつアスペクト比によってユーザーが感じる印象が異なるためです。
それでは、代表的なアスペクト比を確認していきましょう。
2.35:1(シネマスコープ)
劇場で上映される映画で最も多いアスペクト比が、この「シネマスコープ」と呼ばれるアスペクト比です。
TVで映画を視聴する時にアスペクト比をシネマスコープに変更される人も多いでしょう。
最近では映画だけでなくドラマやテレビCMで採用されることも多くなってきていて、「YouTube」でシネマスコープの動画をアップすると、タイトル文字が映像にオーバーレイされたり、レターボックスが出現したりと、映画っぽい雰囲気の動画に仕上げることができます。このため、制作する動画によってはあえてシネマスコープにする場合もあります。
16:9(ワイド)
いわゆる地デジ(地上波デジタル)放送における標準的なアスペクト比で、「YouTube」を中心とした多くの動画配信サービスでも主流なアスペクト比です。
視聴者が最も慣れ親しんだ比率なので、違和感なく視聴を楽しむことができます。
現在の動画制作においては様々な形で動画コンテンツを活用できるよう「16:9」のアスペクト比で動画を制作することが多いです。
4:3(スタンダード)
地デジに切り替わる前の「地上アナログ放送」時代までは主流だったアスペクト比です。
「スタンダード」という呼称はあるものの、現在では一部のDVDメディアなどを除いてこのアスペクト比で動画が制作されることは少ないです。
ただ、ビジネス向けの動画などセミナー会場によっては用意しているスクリーンが4:3のままなことが今でも少なくないので、動画を活用するシーンによっては「4:3」のアスペクト比で制作した方が良い場合もあります。
1:1(スクエア)
スマートフォン向け動画サービスが普及するにつれて徐々に増え始めたアスペクト比です。
InstgramやTwitter、LINEなどで配信する動画は「1:1」のアスペクト比にも対応しています。
9:16(バーティカル)
最近テレビCMなどで見かけることも多い「TikTok」やInstagramの「ストーリーズ」などで主流の縦型動画のアスペクト比です。最近ではYouTubeも縦型の動画に対応しています。
完全にスマートフォンの画面に合わせられており、気軽に動画を投稿・視聴できる動画アプリとの相性が抜群です。
スマートフォンが爆発的に普及したことで、パソコンを使用せずほとんどスマートフォンを使用して過ごすユーザーも多いことと、スマートフォンで撮影した動画をそのままアップできるので対応するサービスが増えてきています。
上記以外にも「3:2」(DVDビデオや初代iPhone撮影動画のアスペクト比)や「16:10」(WXGAのアスペクト比)「4:5」(Instagramのフィード投稿で可能な縦型動画アスペクト比)といった様々なアスペクト比のものも存在しています。
動画の「フレームレート」や「FPS/fps」とは
フレームレート
FPS/fpsの説明をする前に、そもそも動画の仕組みは、静止画を何枚も何枚も撮って、連続して見せることによって動いているように見えるものです。
※パラパラ漫画をイメージをしてもらえるとわかりやすいかもしれません。
パラパラ漫画では、パラパラめくる絵の枚数が多いほど動きがなめらかになり、枚数が少ないほどカクカクした動きになりますよね。
パラパラ漫画を作る際、「30枚の絵を10秒かけて見る」のと「120枚の絵を10秒かけて見る」のとでは、後者の方がなめらかな動きになることは予想できますよね。
この、なめらかな動きを決める要素が「フレームレート」です。
FPS/fps
「フレームレート」は、1秒間の動画で見せる静止画の枚数(コマ数)のことで、単位は「FPS」(frames per second)、これは「コマ/秒」を表します。
30fps、120fpsなど、◯◯fps
という表記をよく見かけるかと思いますが、例えば「30fps」であれば1秒間に30枚の絵を見せるということですし、「120fps」なら1秒間に120枚の絵を見せるということになります。
動画の滑らかさを表す単位なので、この数値が大きいほど滑らかな動きの動画ということですね。
フレームレートの違いによる例
100m走を10秒で走るランナーを撮影した場合を例にしてみると・・・
フレームレート「1fps」で撮影した場合
動画全体が10コマの静止画で構成され、1コマごとに10m進みます。
フレームレート「30fps」で撮影した場合
動画全体が300コマの静止画で構成され、1コマごとに33cm進みます。
フレームレート「120fps」で撮影した場合
動画全体が1200コマの静止画で構成され、1コマごとに8.25cm進みます。
どうですか?FPSの数値を変えるとこれだけの違いが出てくるんですね。
フレームレートは大きければ良いものではない
ここまで読んで「フレームレートは大きいほど動画は滑らかになるから大きくしちゃえ!」と思ってしまったそこのアナタ!デメリットもあるのでご注意を。
「フレームレートが大きい」ということは、大量の静止画データを送ることになるので、データ量が大きくなってしまうといったデメリットもあるため、フレームレートが大きければ大きいほどよいというわけではないのです。
FPS/fpsの目安
ではどれくらいの数値に設定すればよいのでしょうか?
一般的に人の目で自然な動きに見えるフレームレートは、「30fps」と言われてます。
普段私たちが観ているテレビのフレームレートは「30fps」、映画は「24fps」、最近のオンラインゲームだと「60fps〜120fps」と非常に大きいフレームレートになっているようです。
YouTubeのフレームレート
YouTubeにアップロードする動画の場合は「24fps〜60fps」の範囲が推奨されているようです。
※参考:アップロードする動画におすすめのエンコード設定|YouTubeヘルプ
Twitterのフレームレート
Twitterの場合は「30fpsもしくは60fps」を推奨となっています。
※参考:メディアのベストプラクティス|Twitter
Instagramのフレームレート
Instagramの場合は「30fps」が推奨されています。
※参考:縦型動画を撮影する際のベストプラクティスを教えてください|Instagramヘルプセンター
一方で「防犯カメラ」や「ドライブレコーダー」などもフレームレートの設定が必要になるものがあります。
防犯カメラ/監視カメラのフレームレート
一般的な防犯カメラ・監視カメラは「3~5fps」が多いようです。
よくテレビで防犯カメラの映像を見ると、カクカクした動きになっていると思いますが、防犯カメラは一時的な動作を把握する目的や画像などの確認も必要になる場合が多いことと、24時間常時録画をすることが多いためデータ容量に配慮しているようです。
ネットワークカメラは「30fps」まで対応している機種が一般的みたいですので、用途目的や撮影対象などに応じてフレームレートを設定すると良いですね。
ドライブレコーダーのフレームレート
何かあった際に証拠として使用できる映像を録画するために、フレームレートの数値が高いレコーダーが多く、速度が速い車の動作を撮影することもあり、ドライブレコーダーは「30fps」対応が多いようです。
さいごに
いかがでしたでしょうか?
動画といっても「解像度」、「アスペクト比」や「フレームレート」など様々な規格が存在するので、目的やアップするプラットフォームなどに合わせて最適な形にできると良いですね。
それでは、また〜!