[スタッフコラム]乗算?オーバーレイ?覆い焼きカラー?知らないと損してる?合成モードを使った背景の描き方講座

こんにちは!”お絵かき大好き” きょうPです!

ここ最近は、「画力UP」という目的をやめ、「楽しく絵を描く」を目的にしたこともあり、自由に絵を描くことが多くなりました。

絵描きあるあるですが、「絵が上手くなりたい!」っていう気持ちが先行して、

  • 何のために絵をかいているのか?
  • 自分の描きたい絵を描けているのか?

…などなど、純粋に楽しみながら絵を描くことを忘れがちになることがよくあります(´・ω・)

これを続けてしまうと、

「絵を描くのが辛くなる」→「絵を描かなくなる」→「描き方を忘れる」

…という、負のスパイラルに入ってしまう可能性があるので、一度冷静になって、

絵を描く上で一番大切な「楽しみながら絵を描く

というシンプルな目標を掲げて、今は創作活動を続けています!
もし、同じ悩みをもし抱えている人は、「絵を描かないと!」という強迫観念を捨て去って、真っ新な状態から、「自由に思うがままに描いてみる!ことを最優先してみてはいかがでしょうか?

という感じで、余談はここまでにしておいて…
早速ですが、今回の記事の本題について、合成モードを使った背景の描き方について紹介してみようと思います。

今までは、キャラクターデザインに関する記事を中心に取り扱ってきましたが、
気分を変えて偶には背景のメイキング記事を作ってみようと思いました。

下書き

キャラクターを描くときのような線で描き進めていくの描き方とは違い、最初はモノクロの状態で塗りながら下書きを描いていきます。

個人的に背景を描く場合、線ではなく面(塗り)として捉える方が、最初のうちは、全体の完成イメージが掴みやすく、また、絵を立体的に見ながら絵を下書きを進める事ができるので、あまり背景を描かない人にもオススメの方法だと思います。

※この下書きは、Photoshopのデフォルトで入っている、ハード円ブラシの筆圧によって流量が変化するブラシを使用しています。

合成モードを使った着彩

次に、下書きを元に色を足していきます。

下書きの絵がモノクロなのに、このまま色を付け足してもおかしくならないの?と思うかもしれませんが、ここで、とても便利な機能を使って着彩していきます。

合成モード「乗算」に変更し、夕日のグラデーションを加えてあげるだけで、
自然とモノクロの下書きレイヤーに色を馴染ませることができます。

実際に、乗算レイヤーのみ表示した場合の、夕日のグラデーションになります▼

※こちらは、ソフト円ブラシを使ってグラデーションを描いていきました。

雲の描き方

次に、空に壮大な大きな雲を描いていきます。
ここでも、乗算レイヤーを使用し、モクモクとした雲のシルエットを描いていきます。

雲の色は、彩度の低い紫色を使って、雲の流れと形を意識して厚塗りのように重ねて描いていきました(雲の乗算レイヤーのみ表示した場合▼)

乗算レイヤーは、最初は使い慣れるまでに時間がかかるかもしれませんが、マスターすればかなり優秀な機能なので覚えて損はありません!w

雲の大まかなシルエットを出来上がったら、合成モード「オーバーレイ」を使って太陽の光が指している部分のハイライトを加えていきます▼

光源の位置を確認しながら、画面左の雲の右側を主にハイライトを描いていきました。

ざっくりとした雲が出来上がったら、次に雲のディテールを書き足していきます。
乗算やオーバーレイの効果から生まれた色味使って「スポイトツール」で近似色を吸い取り、粗が目立つ雲を整えていきます。

また、ブラシだけの場合、自然な雲のディテールを描くことが難しいので、「指先ツール」を使って雲の輪郭にエッジを加えてみたり風で流れる部分を描くことで、よりリアルな雲を表現することができます。

草原の描き方

続いては、画面下の地面部分を描いていきます。
雲を描く際の流れと同じく、まずは乗算レイヤーで地面の影を描いていきます。

さらに、その上から草などの植物を加えて草原を描いていきます。
ブラシサイズを小さくし、細かい草や花などを描き進めていきました。

最後に、左右手前に大きな植物のシルエットを加えて、奥行感を出せば完成になります!

最後に

今回紹介した絵の描き方は、主に「乗算」や「オーバーレイ」の合成モードによる機能を使って描いていく方法となりました。

最終的なレイヤーパネル見た場合、このようになりました▼
半分は合成モードを使って絵を描いていました。

また、別の便利な合成モードとして「覆い焼きカラー」というものがあります。

下記のように、仕上の際に「もっとエモい感じにしたいなぁー」という時は、「覆い焼きカラー」を使えば、簡単に太陽の光などを表現することもできます。

まだまだ、紹介しきれていない合成モードの機能は様々ありますが、いろいろと実験してみながら、どういった効果があるのかを試して、自分の絵柄に合った表現を見つけていきましょう!

この絵の描き方以外にも、似たような画法として「グリザイユ画法」というものがあります。

機会があれば、このグリザイユ画法についても紹介できればなと思います。
では、また次のお絵かき講座でお会いしましょう!!!😎

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