快適な作業環境を手に入れよう ~マウス静音化編~

いよいよ本格的に寒くなってきましたね。
休日も電気毛布でぬくぬくしながらスプラトゥーン3をしています。
お塩です。

作業中、無性にマウスのクリック音が気になる事ってありませんか?
でも元から静かなマウスって限られますよね。

過去に静音タイプのマウスを買ったことはありますが、最近はトラックボールマウスばかり使っていて、使い勝手はいいけどクリック音が気になる
でも静音モデルがないのでモヤモヤすることがあります。

なので今回はマウスを分解し、
静音スイッチに交換してストレスフリーな作業環境を手に入れようと思います。

※分解した時点で保障対象外になりますので自己責任でお願いします

必要なもの

・マウス
今回はLogicoolMX ERGOというトラックボールマウスを静音化します。

Logicool MX ERGO


・静音スイッチ
Kailhミュートマイクロスイッチを使用します。通販で1個単位で購入できます。
元のマイクロスイッチは甲高いカチカチ音であるのに対し、静音スイッチはコクコクといった低めの音になります


・星形ドライバー
メーカーによって使用しているネジは異なりますが、今回は星形のT5 or T6サイズのドライバーを使用します


・精密ドライバー
マウス内部の基盤に使用されているプラスネジを外すために使用します。

・はんだごて
 はんだを熱して溶かしスイッチの取り外し、取り付けを行うために必要になります。
 数百度程度まで熱くなるので取扱注意です。

はんだ
 鉛とスズを主成分とした合金です。これを溶かしてパーツを固定します。

はんだ吸い取り機(吸い取り線)
 マウス内部のマイクロスイッチを取り外す際のはんだ除去に使用します。

マウスを分解する

必要な道具や材料について説明が終わったところで、早速マウスを分解していきます。
トラックボールは外さなくても問題ありませんが、一応外しておきます。

続いて本体裏面のネジを外していきます。
このマウスの場合は背面に6箇所 形のネジ穴があります。

これを星形T5サイズのドライバーで外していきます。
外したネジは必ずケースに保管するなどして紛失しないようにしましょう(n敗)

全てのネジを取り外すことができたら上下パーツに分解します。
特に何も考えず上下に引っ張ることで分解できますが、上下でケーブルが繋がっているため、勢いあまってケーブルを切らないように気を付けましょう。
隙間にマイナスドライバーを差し込んで徐々に分解するのが安全かと思います。

本体内部

ホイールの隣の黒いスイッチがカチカチ音の元凶です。
このマイクロスイッチを交換していきます。

基盤の取り外しに当たって不要なホイールは外しちゃいましょう。
特にねじ止めされているわけでもなく、優しく引っ張ってあげると外れます。

続いて内部のFFC(フレキシブルフラットケーブル)を取り外します。基盤側根本の黒or白のツメを上に引っ張り上げるとケーブルの固定が解除されるようになっています。
自分はツメの存在に気付かなかったので断線しました(1敗)
こちらのケーブルも通販で個別に購入可能なので、もし断線で困ったらケーブル交換をすることで対処可能です。
分解する場合はちゃんと手順や注意事項を確認して行いましょう。

基盤を外すにあたり、バッテリー固定部分を外す必要があるため、精密ドライバーでプラスネジを外していきます。

バッテリーが外せたらマウス本体から基盤を外すため更にプラスネジを外していきます。
外したネジが基盤の裏に潜り込むことがあるので注意して取り外しましょう(1敗)
先端がマグネットになっているタイプのドライバーを使うと安心です。

はんだ付け

本体から基盤を取り外せたらはんだ付けの準備です。

スポンジに水を与えて育てていきます。
スポンジが十分育ったらはんだごての電源を入れて温度が上がるのを待ちます。

はんだごての先端は死ぬほど熱くなっているので間違っても「はんだ誤手」のような持ち方はしないようにしましょう。
冗談抜きで大やけどしてしまいます。絶対にやめましょう。

はんだごての準備ができたらいよいよスイッチを交換していきます。

基盤表面
基盤裏面

基盤の裏側から、スイッチがはんだ付けされている部分にはんだごてを押し当て、はんだを溶かしていきます。
溶けてきたらはんだ吸い取り機ではんだを除去してスイッチを取り外していきます。

はんだ除去後

今回交換するスイッチは2つなので、2つ分のスイッチを取り外します。

取り外したマイクロスイッチ

いよいよ静音スイッチの取り付けです。
静音スイッチを基盤に差し込んで、裏側からはんだごてで熱します。
先に熱してからはんだを溶かすことでキレイにはんだを流すことができます。

基盤とはんだが馴染むようにはんだ付けできれば取り付け完了です。

問題なく取り付けできました。

あとは基盤をネジ止めして、仮で本体を閉じてボタンがクリックできることを確認します。
マウスが動作することを確認したら配線やネジを元に戻して作業完了です。

前後比較

マウスの騒音の前後比較はこちらです
数値比較などはしませんが、大分静かになっているかと思います。

マウスに限らずキーボードも静かなキースイッチに交換することも可能ですが、
キー数が多いため、元から静かなパンタグラフ式や静電容量無接点方式のキーボードを買った方が早いかと思います。

終わりに

安価なものであれば1つ数百円で買うことができるマウスやキーボードですが、デスクワークで長く使う物なので質の良いデバイスが欲しくなったりもするかもしれません。
多くの場合、目的に合う製品を買うことで解決できますが、どうしても目的に合う商品が見つからない場合は自分でカスタムしてみるのもよいかと思います。
最近は、見た目重視で色違いのキーキャップのみ個別で売っていたり、キーボードの押圧が重い場合はキーボードのスプリングを交換することもできます。

カスタマイズには手間もかかり、故障のリスクも伴いますが、自分好みにカスタマイズできると作業効率が上がったり、気持ちよく作業ができるかもしれません。
自分の使っているデバイスの構造がどういうものか理解できれば、自身でメンテナンスを行う選択もできるようになります。
交換用のパーツ購入や、デバイス分解の参考動画、資料困らない時代ですので、自分の使っているデバイスへの理解を深めてみてはいかがでしょうか?

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